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高瀬 和之; 功刀 資彰; 藤井 貞夫*; 柴崎 博晶*
Flow Visualization Image Process. 1997, 1(00), p.185 - 190, 1997/00
核融合炉の真空容器が破断した場合(LOVA)に置換流に同伴されて真空容器内部から外部に放出される放射化ダストの微粒子の飛散挙動を定量化するための手法開発を目的として、破断口部に生じる置換流挙動を煙を使って可視化し、その結果を相関法によって画像処理して置換流の局所速度分布、平均流速、置換流量等を特定する研究を実施した。筆者らの一部は、LOVA時の置換流挙動は真空容器内の置換量と時間の関係から破断直後の急変化領域、その後の過渡領域、及び十分時間が経過した後の最終領域の3領域に大別できることを既に明らかにしている。本研究の結果、可視化画像から推定した破断口部の置換流の平均流速計算値は、前述した最終領域における結果を良く模擬するものの、速度変化の割合が大きい急変化領域や過渡領域の結果を予測することは困難であることが分かった。しかしながら、非接触で置換流挙動を把握することが可能である可視化システムは、微粒子ダストの飛散挙動の定量化に有効であることが確認できた。今後は、微粒子ダストを含む高速気体の流動挙動を観察できるように現状の可視化システムを改良する考えである。
板垣 正文
Eng.Anal., 4(4), p.190 - 198, 1987/04
2次元中性子拡散方程式を境界要素法を用いて解く場合の数値技法について概説する。拡散方程式を修正Helmholty方程式の変種とみなすことで、修正Bessel関数を基本解に選べる。境界積分方程式の離散化の際に現れる行列要素Giiを求めるため、ここではStruve関数を使った解析的積分がなされる。臨界回有値サーチの為には、炉物理分野で使用経験の豊富な中性子源反復法を用いる。一様中性子源や非増倍域減速中性子源に関わる非斉次項は領域積分でなく境界積分で与えることができる。さらに、対称性を有する幾何形状に対してはいわゆる鏡像法によって対称軸に未知変数を定義する必要がなく、体系全体の未知変数の数が大幅に削減し得ることを示す。
西田 雄彦
Japanese Journal of Applied Physics, 19(5), p.799 - 806, 1980/00
被引用回数:3 パーセンタイル:20.69(Physics, Applied)多重スライス理論による電子顕微鏡像の計算に基いて(110)面上のシリコン結晶の高分解能構造像解析を行った。パラメータとして、結晶の厚さ,焦点外れ,対物レンズの絞りの大きさ,色収差や結晶方位の微小な傾き角を考慮し、像形成のための条件を検討した。その結果、最適像を得るには結晶の最適な厚さが存在し、又そこでは、最適な焦点外れ領域が周期的に現われることが分った。更に色収差や結晶の傾きの影響に対する許容範囲を検討した。
後藤 頼男
Journal of Nuclear Science and Technology, 10(10), p.619 - 625, 1973/10
劣化ウラン球体系における高速パルス中性子実験の解析を時間依存多群拡散方程式を用いて行った。時間の短い所での正確な解を求めるために鏡像原理を用いた。逆ラプラス、フーリェ変換は数値的に行った。使った群定数はYOM20群定数とJAERI-FAST70群を20群に縮約したものを用いた。実験と比較した結果、一度も散乱せずに源の中性子が飛んで来るような非常に時間の短かい所をのぞいて拡散方程式で充分記述しうることが明らかになった。この方法をP近似に拡張すれば一層良い結果が得られる。